一時的ストーマ、永久ストーマに関わらず、ストーマを造設することで生活スタイルが変わることもあれば、変わらないこともあります。個人差はありますが、ストーマのある生活に慣れるまでに多くの時間がかかる場合もあるかもしれません。どのように対応するかは状況によって異なります。ストーマのある生活を送られている方々のご経験を紹介するストーリーを集めました。参考にしてみてください。
私はクローン病歴 20 年で、薬による治療を受けてきましたが、8 年前に大腸穿孔により緊急手術を受けなければならなくなりました。手術前、私はストーマを造設することに関して十分な知識を持っていなかったので、ストーマを造設する可能性があるという診断を受けた方にはできるだけ多くの情報を集めることをお勧めします。万全の準備を整えておくためには、外科医やストーマケアの看護師からだけでなく、ストーマ保有者から正しい情報を入手することが大切です。インターネットや書籍などで情報を探しておくと、知らないことに対する恐怖心を最小限に抑えることができます。
自分のストーマの管理方法を覚えることは苦にはなりませんでした。ストーマなくしては、生きるか死ぬかの問題であることはわかっていたので、最初からストーマを受け入れる覚悟はできていました。私のストーマは右側にあります。この右側にあるということが、毎日のケアだけでなく生活の質にも非常に重要です。夫はいつでも私を全面的にサポートしてくれ、私のストーマも受け入れてくれました。私は自分のストーマについて非常にオープンですが、人によっては気まずい空気になることもあったので、誰にでも話すというわけではありません。もちろん、家族や親しい友人は知っていますし気にもしていません。
私はストーマ保有者についての意識を高めるために、患者会のプレゼンターとして日本中をかけ回っています。ストーマを造設してから私にとって大きな助けになったことは、同じ状況にいる人々と話をしたことでした。他の人々にも同じことができるのであれば、喜んでそうしたいと思います。同じようなことを経験しているという共通点があるため、ストーマ保有者から情報を得ることは重要だと私は思います。
排泄物が漏れて臭いがしてしまうことは、ストーマ保有者が一番恐れていることです。私も一度だけ漏れてしまったことがありますが、そのことは今でも鮮明に覚えていますし、この出来事が起きてから日常生活の習慣をいくつか変えるようになりました。たとえば、外出時にはレストランや初めて訪れる場所のトイレ施設をまず確認し、できる限り非常口の近くの席に座るように心がけています。
日本では、世界の他の地域では行われていない慣習がいくつかありますが、その中の一つに非常に熱いお風呂に入るというものがあります。ストーマ袋を付けて入ることもできますが、面板に良いとは言えません。そのため、私は端に防水テープを貼ってから、普段よりも短めに熱いお湯に浸かることでこの問題を解決しています。この方法は私にピッタリで、今ではお風呂を楽しんでいます。
もう一つの日本ならではの伝統で、ストーマ保有者の女性を悩ませるものに、伝統的な日本の着物があります。日本の着物はお腹周りが非常にきつく、ストーマ保有者には非常に着づらいものがあります。私は、ストーマが挟まらないようにお腹周りに十分なスペースがある着物を作ってもらいました。違いに気付く人は誰一人としておらず、お気に入りの着物を快適に着ることができています。
ストーマをお持ちの方やこれからストーマを造設する予定の方には、今までどおりの生活を送り、できる限り多くの情報を入手し、他のストーマ保有者の方と話をすることが大事なんだということを知ってもらいたいと思います。Loading content...
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